羨ましいのはロマンっぽいから


東京へ行ってきました。


帰りの新幹線の時間まで、2時間ほど空いたので、
東京駅周辺をうろうろしていました。
2時間って中途半端だ。


で、「ここはやはり正しいおのぼりさんとして
過ごさなくては!」と思ったので、雨の中
皇居外苑を遠目に見てみました。だって雨だし
もう6時過ぎてたし。
そして次は丸ビルだわ!とそのまま200mほど
戻って屋内に入り(雨だから)、丸の内OLを
気取って服屋さんなど見て周り、店員さんと
秋物のスカートについてのトーク
楽しんだりしました。
買う気もないのに。高ぇ。


しかし、2時間は微妙に長い。
スーツ用のハイヒールを履いていた所為で
足も痛くなってきた。
コーヒーでも飲むかと次の目的地を
丸の内オアゾに決定。
いや、偶々人が多く流れてくる方向を逆流した
だけなんだけれど。丸ビルとオアゾは違うのか。


ああー、京都からは消え去ってしまった丸善
存在しているー。
と、うきうきまずは4階まで昇ろうとした。そして
どうせならと、丸善店内ではなくビルの中心の
エスカレーターを使用して2階に到達した
私が目にしたのは。


何この素敵スペース。


http://visit.jaxa.jp/jaxai/index_j.html


もひゃーもひゃー楽しげー、と心の声の
鼻息も荒く中に入る。
入ってすぐ出迎えてくれるのは、縦半分に
ぶった切った宇宙服の前部分。つまり、この後ろに
入れば、前から見たとき宇宙服を着ているように
見える自分が完成するのだ。
うん、この「顔出し宇宙服」って、
原理は映画村の姫だの忍者だのの看板と同じだ。
でも何この素敵度MAX。
しかも「記念写真をどうぞ」と書いてある。
うわー撮りてぇ。でも私はひとりなのだ。
どうしよう。
カウンターの職員さんに頼もうかとは思う。
でもちょっと恥ずかしい。さっきまで丸の内OL
気取って散策していた私が雲散霧消する。
どこから消えてどこにいくのか。
っていうか、そんなものが残っていて、一体何の得になるのか。



結局私はシャイなので、一人で宇宙服の中に入って
「これが宇宙服の視界か」ともへもへするだけに
留めておいた。
今考えると、そこまでやったんだから、写真を
撮ってもらってもよかったんじゃないだろうか。
むしろ、一人半笑いの顔で宇宙服の中に入っている
方が問題あったんじゃないか。
今後の課題としたい。

で、これは入り口の話で、中には人工衛星ロケットエンジン
模型なんかが置いてある。
こんなの



もうね、こういう「機能を優先して設計した結果、無駄に
美しくなっちゃった」ものって、何でこんなに人心を
鷲掴みにするのかしら。もう心の声ももきゃもきゃ言うよ。


と、足の痛みもどこへやら、日本の宇宙開発の一端を
堪能。置いてあった機関紙を頂戴して、帰りの新幹線で
熟読する。「現場の声」がダイレクトに分かりやすく
伝わってきて面白かった。どうして理系の男はこんなにも
私の心を鷲掴みにするのか。それはともかくバックナンバーも
欲しいなー。定期購読は受け付けていないのかしら。


前にも月探索機Smart1の記事を書いたが、私は本当に
典型的な文系人間で、というか数字が苦手な人間である。
だから、彼らの仕事が羨ましいと思ってしまうのは、あの
私にはどうしても理解できない数字の世界を自在に
泳いでいるからであり、やはり、「宇宙」というものに
私が勝手なロマンを付託しているからだろう。
思わず今日JAXA宇宙航空研究開発機構)の採用情報
見ちゃったよ。そうかー、事務って道があったのかー。
簿記か何かやっときゃよかったぁ。