[読書] 迷える子羊は朝焼けを見る。


なんでもう朝なの…。


今日は(もう昨日だ)たくさん図書館から借りていた
本を返した。
読書メモをつけてからにしようと思っていたのに。
何読んでたか忘れたわ。でもメモ。


浅暮三文『石の中の蜘蛛』(集英社
      『針』(ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
うん。あのね、私そういえば、この人の『カニスの血を
嗣ぐ』(講談社)は駄目だったんだわ。『ダブ(エ)ストン
街道』(講談社)とか『ラストホープ』(東京創元社)とか
オッケーだったんで忘れてた。粘着質なまでの五感による
感覚描写が好きな方にはお勧めだろう。私は途中で飽きた。


井上尚登『T.R.Y』(角川書店
      『T.R.Y. 北京詐劇』(角川書店
映画化はずいぶん前ですね。今更読んでみた。話のスケールが
でかい割には、詰まることなく最後まですらりと読めた。
二作目の方が無茶な分、逆に面白いかな。少年漫画的だね。
料理食べたい。


井上尚登『C.H.E』(角川書店
上記とシリーズ違うじゃん。なんでこんなタイトルなのよ。
ということで、登場人物もまるっきり被らない、チェ・ゲバラ
モチーフにしたお話。Tシャツは着ないが現代思想増刊号
チェ・ゲバラ特集を購入した私。絵になる男だイケメンだと
いうよりも、カストロとの絆に萌える違う燃えるのが
いいんじゃないかと思う北方謙三を愛する私。
ということで、うひゃいと読み始めたものの、舞台は1997年
架空の国である南米・リベルタ。…まあ、今更
ド・ストレートにチェ・ゲバラをモデルにした小説
書かなくてもいいわな、確かに…。
とはいえ、彼の息吹が残る国、残る人々。そんな人々と
合衆国の干渉やODAの問題という背景が一体となって、
物語は最後までノンストップ。…なんだけど。いや、この
厚さを一気に読ませるのは凄いんだけど。登場人物も面白い。
少々のネタが途中で読めても、最後までひっぱる力は変わらない。
ラストのたたみかけも、上記作同様よくできてると思う。
でも、そうね、もうちょっとラテンを期待してたのかな。
結局、未だに私のラテンナンバーワンは垣根涼介だわ。


小川一水『天涯の砦』(ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
SF。宇宙空間に漂流してしまった建造物の一部。居合わせるのは、
縁のない人々。敵か味方か。
…いやーこわいー。こーゆーの苦手なのぉ。
とか、あほの子口調で言ってる場合じゃない。でも苦手なの、
ドキドキしちゃうの。怖いの。だからこそ最後まで目が話せなかった。
厚い本ではないけれど、人によっては気力と体力が必要。


神林長平『グッドラック―戦闘妖精・雪風』(ハヤカワ文庫)
なんでこんなにハヤカワなのか。
いやぁ、雪風いいわぁ。そして零の成長が興味深い。
成長…変化、かな。いや、成長なのか。
同時に、FAFの人々、地球の人々、そして異星体ジャムの、
それぞれの考え方、交互の考え方も面白い。多角的なのに、
どれにも説得力と、空恐ろしさがある。メカはわからんの。
これ、ネット情報ですが、アニメ版は結末が違うみたいですね。
うーん。これではない落とし方では、綺麗に決まっていても
納得はできないかも…


ああ、もう返した本については、これ以上は忘れたよ。
小川・神林以外は最近読んだから覚えてるんだし。
ということで、本日借りてきた中から。


近藤史恵『天使はモップを持って』(実業之日本社
      『モップの魔女は呪文を知ってる』(同上)
思い出した、この人の『タルト・タタンの夢』(東京創元社)も
返しちゃったけど読んだぞ。料理が美味そうなんだわ。
で、今回読んだのはビル清掃のおねえちゃんが活躍するお話。
私、どうも1作目と3作目を読んでしまったようですが…
最初、新入社員が配属された部署での人物紹介読んだところで
ちょっと嫌な予感がしたのです。うわ、えげつない女を
書かせたら、女は容赦ないからなー、ダークだなー
日曜日に読むんじゃなかったなー、と。
でも読んでみたら爽やか、というのは変ですが、危惧した程じゃ
なかったです。麻痺したか?