お涙頂戴というわけではなく


日曜日の午後、「何でテレビはゴルフと野球とお馬さんなんだ」と
ぼやく私は、まあ女性としては決して少数派ではないと思う。


だがその中で、お馬さん=競馬については、妙に心惹かれる部分がある。
実際のところ、競馬の魅力とは、こう、躍動感とか刹那的であるとか、
「賭け事である」ことがその第一ではないのだろうと思う。


で、私が競馬の何に弱いかっていうと「実況」。


どうしてもまだ、競馬の実況っていうと杉本清の印象が
強いお年頃なのですが、Wikipediaの氏の項には、数々の名実況が
記載されています。
cf. Wikipedia杉本清


もうね、この文字を読みながら杉本氏の声を想像するだけで涙がにじんでくる。
あ、ちょっと恥ずかしい。


実際に、テレビで実況中継を見ていたならば、お馬さんに自体には
特に興味の無い私ですから、途中で飽きちゃうんじゃないかと
思われます。
でも、こう文字でダイジェストを列挙され、その場面を「想像する」と
心にぐっときます。
なんでかなー。


>見てるか天国の仲間たち、俺はお前たちの分まで走ったぞ!
>勝ったのはエリモジョージです。何もないえりもに春を告げた!


といった、悲劇が背景にあるものなら自分でも感動を納得しやすいんだけど、


>見てくれこの脚、見てくれこの脚、これが関西の期待テンポイントだ!


これでどうして胸が熱くなるんだろう。
勿論これが氏の名実況として知られているんだから、これに
感動を覚える人は多いんだろうけれど、問題は私が競馬なんて全く
知らないというところだ。
なんとなく、勢いに乗せられてしまうんだろうか。
彼らの熱狂に巻き込まれてしまうんだろうか。