「ハンサムな彼女」ってあったね。


「男の方が実は女々しい」というのは、よく言われる。
一方、「私、サバサバした方だから」という女には
気をつけろ、というのもよく聞く話である。


実際周りを見渡しても、「男前だ」と言われるような
女性の行動力や性格、その思い切りの良さなんかは、
彼女たちが「女性であるから」ということに
由来しているように思われる。
それはこれまでの日本社会における女性の位置づけと
いうのも影響しているのかもしれないけれど、あいにく
私にはそれを語れるほどの資料も考察もない。


ただ、それら「男前」な性格の女たちは畢竟
「女性性」に基づいて行動しているのだということを
本人も周囲もわきまえておかないと、ちょっと困った
ことになる、というささやかな思いがある。


無自覚に繰り出される「女の性」は、周囲の足元を
思わぬ角度で掬うことになる。場合によっては
そのことで、不当な顰蹙を買うことにもなりかねない。
(女が「女の性」を使うのは、至極当たり前じゃないか?)
逆に、折角そんな技を持ってんなら、自覚的に
用いる方が有利だろう。それは女にしか使えないのだから。


ある程度の「女」を持続するには努力がいる。
その努力の末に何が結果するかは、本人の目的意識次第。
しかし、生まれてこの方無意識に培ってきた
女の部分を無視しても、やはり良い結果は生まれない。