まばゆいと感じたら青春は終わり


昨日、自宅待機の必要があったので1日
自宅にこもっていました。
家にいるならいるでそれなりの作業をすれば
いいのに、ついつい怠けるそれが人情。


ということで
帯をギュッとね!』全巻一気読み
をしてしまいました。

ああ、もう10年以上前の漫画なんだ!
気付いたら、龍子先生より歳をとっているぞ。
西久保さん…いいや、もう言わんとこ。

でも全然古くない。それどころか面白い!
あの頃と今では、私の感じ方も違っている。
逆に今の方が「袴田さん大人だなぁ」と
作中の高校生に対して感心したりする。
遠くなってしまった青春のきらめきに
羨ましくなる…ということは、しかし無い。
リアルタイムで読んでいた時は、彼らと
世代が近かったのだけれど、それでも
なんだか私とは世界が違うのだわ、と思えて
ただ単に作品の面白さに感じ入っていた。


もちろん、当時の私は私なりに打ち込んでいることが
あって、「あとから振り返ればこれが青春だったとか
思うんだろうか」などと小賢しいことを
考えていたのだけれど、なんていうのかな…
必死になるのが下手だった。
常に冷静な自分がいたなどという恰好良いもの
ではなくて、常に逃げ道や言い訳を作ることを
忘れない子だった。無意識でも有意識でも。
自分でもそれが分かっているから、彼らの出来る
努力や一所懸命さというのが別世界だと
思っていた。


そして時を経て今。今の方が必死。
しんどいこともあるし、見通しの立たなさと
いったら絶望的になるくらいだけれど、
時々もう毛穴がぶわぁと開くほどエキサイト
したり、どうにもならなくて地団駄踏む一方で
「ああ、なんて楽しいんだろう」と思ったりする。
それでもやっぱり私は私のままなんで、しょっちゅう
怠けたり言い訳したりしている。
けれど、「必死になることの楽しさ」を
覚えた分、昔よりこの漫画の世界は
私にとって遠いものではないな、と思った怠け日の昨日。


ところで、最終回に石野君の姿がなかった
ように思うのですが、彼の行方を知りませんか。